気持ちは雨
2003年10月23日 雨が降ってきた。教室で授業を受けている最中に。
今日は天気予報を見なかった。彼女と付き合い始めてからはほとんどずっとそうだった。なにせ、傘はどちらか一人が持っていればいいのだから。
自分は、雨に打たれた。
正直、これほど雨が残酷に感じたことはない。誰も隣にいなくて、自分の軽はずみな行動で失ったものの大きさを知る。そして、いつも自分が持ってあげていた彼女の小さい傘の重みが手のひらに蘇る。その重さは、前は軽かったはずなのに、今はずっしりと重い。
その傘は小さかったので、自分のバックはいつもびしょ濡れだった。
彼女は、自分の濡れたバッグを見るたびに、「ごめんね」と謝ってくれた。そのたびに、自分はこの娘を大切にしなければいけないと思った。この娘に不幸な想いをさせたくないと思った。
雨よ降れ。
やにに塗れて、腐った自分の心を洗い流せ。
どうしようもなく汚れている自分の心に触れた彼女は自分の不誠実さに絶望したに違いない。
触った部分が黒ずんで、石鹸で落とそうとしても落ちなかったに違いない。そして、彼女の手はいくら洗っても落ちない汚れのせいで、ぼろぼろになってしまったに違いない。
だから、彼女は汚れたその部分を隠してしまった。そして、その隠した汚れは、やがて傷口から彼女の心の中に入り、内側からじわじわと腐らせて行くんだ・・・。
彼女の心が腐ってしまうその前に、その汚れを誰か取ってあげて欲しい。優しく、撫でるようにして、時間をかけて取ってあげて欲しい。そして、彼女の心を暖めて殺菌してあげて欲しい。
自分の汚れた心では、近づくだけで彼女を汚してしまうから。
ゆっくりと、自分はまた普段の自分に戻りつつある。友人と話し、自分の趣味をいろいろとする。そして、少し変わったのは、受験勉強が始ったことくらい。
4ヶ月前に止まった自分の時間は、ようやく今動き出した。
少しずつでいい。焦らないでいい。力む必要はない。人と比べて絶望することはない。
ゆっくりと、自分のペースで、力を抜いて歩んで行こう。ゆっくりと、自分の心を洗ってゆこう。焦って磨いて傷つけることはない。優しくゆっくりと汚れをとってゆこう。
そして、雨が止んだ空から虹が降りてくる。
今日は天気予報を見なかった。彼女と付き合い始めてからはほとんどずっとそうだった。なにせ、傘はどちらか一人が持っていればいいのだから。
自分は、雨に打たれた。
正直、これほど雨が残酷に感じたことはない。誰も隣にいなくて、自分の軽はずみな行動で失ったものの大きさを知る。そして、いつも自分が持ってあげていた彼女の小さい傘の重みが手のひらに蘇る。その重さは、前は軽かったはずなのに、今はずっしりと重い。
その傘は小さかったので、自分のバックはいつもびしょ濡れだった。
彼女は、自分の濡れたバッグを見るたびに、「ごめんね」と謝ってくれた。そのたびに、自分はこの娘を大切にしなければいけないと思った。この娘に不幸な想いをさせたくないと思った。
雨よ降れ。
やにに塗れて、腐った自分の心を洗い流せ。
どうしようもなく汚れている自分の心に触れた彼女は自分の不誠実さに絶望したに違いない。
触った部分が黒ずんで、石鹸で落とそうとしても落ちなかったに違いない。そして、彼女の手はいくら洗っても落ちない汚れのせいで、ぼろぼろになってしまったに違いない。
だから、彼女は汚れたその部分を隠してしまった。そして、その隠した汚れは、やがて傷口から彼女の心の中に入り、内側からじわじわと腐らせて行くんだ・・・。
彼女の心が腐ってしまうその前に、その汚れを誰か取ってあげて欲しい。優しく、撫でるようにして、時間をかけて取ってあげて欲しい。そして、彼女の心を暖めて殺菌してあげて欲しい。
自分の汚れた心では、近づくだけで彼女を汚してしまうから。
ゆっくりと、自分はまた普段の自分に戻りつつある。友人と話し、自分の趣味をいろいろとする。そして、少し変わったのは、受験勉強が始ったことくらい。
4ヶ月前に止まった自分の時間は、ようやく今動き出した。
少しずつでいい。焦らないでいい。力む必要はない。人と比べて絶望することはない。
ゆっくりと、自分のペースで、力を抜いて歩んで行こう。ゆっくりと、自分の心を洗ってゆこう。焦って磨いて傷つけることはない。優しくゆっくりと汚れをとってゆこう。
そして、雨が止んだ空から虹が降りてくる。
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