夢を見た。

昔通っていた小学校のグラウンドで、空の黒い点(軍用の飛行機なのだけど)から、降って来る黒い筒(爆弾)が、地面にブツかって、乾いた音を立てて跳ねる音。鼓膜を破るかのような爆発音。

逃げ惑う人々を、一人残さずに殺そうと、校舎の影から侵入してきた迷彩服の男達。自分の目の前で、人が肉塊へと変わって行く恐怖。血さえも流れず、残るのは、肉と皮と骨。

一瞬に木っ端微塵となる。

自分は逃げようとした。体が動かない。足元がすべる。手で地面をつかみ、這いずり回る。
校舎まで、あと数mというところで、校舎の方で、銃を持った兵士が逃げていった友人を射殺しているのが見えた。

どこにも逃げ場は無いのか。校舎の中に逃げ込んで、理科室の机の下の棚の中に隠れた。

暗い。息が止まりそうだ。
くさい。かび臭い。
理科室の戸を開ける音がした。
ゴムの湿った靴底の音がする。
自分が、撃たれて死ぬんじゃないか、もう、ここで死んでしまうのではないか、気づかないでくれ、気づかないでくれ、殺さないでくれ、殺さないで、死にたくない、死にたくないよ。

と思っていたら、目が覚めた。
泣いていた。

普段、何気なく読んでいる戦争ものの漫画は、冗談でもそんなことを書いてはいけない位に恐ろしく、残酷なものなのだとわかった。何が自分にこの夢を見させたのかは定かではないが、とにかく、恐怖で、気が狂いそうだった。

二度とこんな夢は見たくないと思った。

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